もくじ
- 1.約束手形を振り出したときの仕訳
- 2.約束手形の代金の支払いをしたときの仕訳
- 3.約束手形の受け取り
- 4.約束手形の代金を受け取ったときの仕訳
- 5.自己振り出し手形が返ってきたときの仕訳
- 6.約束手形を裏書譲渡したときの仕訳
- 7.約束手形を銀行で割り引いたときの仕訳
- 8.お金を貸して手形を受け取ったときの仕訳
- 9.お金を借り入れて手形を振り出したときの仕訳
1.約束手形を振り出したときの仕訳
〇次のような仕訳になります。
材料(費用)を仕入れたので、借方に材料500円を計上します。
約束手形の代金の支払義務が発生したので、貸方に支払手形(負債)です。
〇材料が500円増えたので、損益計算書の費用に+500円です。
(費用の増加)
〇支払手形が500円増えたので、貸借対照表の負債の部に+500円です。
(負債の増加)
2.約束手形の代金の支払いをしたときの仕訳
〇次のような仕訳になります。
約束手形の代金を支払ったので、支払手形(負債)が減ります。
当座預金が減ったので、帳簿の当座預金(資産)も減らします。
〇支払手形が500円減ったので、貸借対照表の資産の部に+500円です。
(負債の減少)
〇当座預金が500円減ったので、貸借対照表の負債の部に+500円です。
(資産の減少)
3.約束手形の受け取り
完成工事未収入金1,000円を約束手形で受け取った。
〇次のような仕訳になります。
約束手形を受け取ったので、受取手形(資産)を増やします。
完成工事未収入金を回収したので、完成工事未収入金(資産)を減らします。
〇受取手形が1,000円増えたので、貸借対照表の資産の部に+1,000円です。
(資産の増加)
〇完成工事未収入金が1,000円減ったので、貸借対照表の負債の部に+1,000円です。
(資産の減少)
4.約束手形の代金を受け取ったときの仕訳
〇次のような仕訳になります。
代金は当座預金に振り込まれたので、当座預金を増やします。
手形代金を受け取ったので、受取手形を減らします。
〇当座預金が1,000円増えたので、貸借対照表の資産の部に+1,000円です。
(資産の増加)
〇受取手形が1,000円減ったので、貸借対照表の負債の部に+1,000円です。
(資産の減少)
5.自己振り出し手形が返ってきたときの仕訳
A社に対する完成工事未収入金500円を、自社が振り出した約束手形で受け取った。
〇次のような仕訳になります。
自社が振り出した約束手形は支払手形(負債)なので、支払手形の支払いをする義務がなくなったので、支払手形を減らします。
完成工事未収入金を回収したので、完成工事未収入金を減らします。
〇支払手形が500円減ったので、貸借対照表の資産の部に+500円です。
(負債の減少)
〇完成工事未収入金が500円減ったので、貸借対照表の負債の部に+500円です。
(資産の減少)
6.約束手形を裏書譲渡したときの仕訳
B社から材料1,000円を仕入れた。
B社に対する材料1,000円の支払いは、A社から受け取っていた約束手形を裏書きしてB社に渡した。
〇次のような仕訳になります。
材料を仕入れたので、材料(費用)を増やします。
A社から受け取っていた約束手形を裏書譲渡したので、受取手形(資産)を減らします。
〇受取手形が1,000円減ったので、貸借対照表の負債の部に+1,000円です。
(資産の減少)
〇材料が1,000円増えたので、損益計算書の費用に+1,000円です。
(費用の増加)
7.約束手形を銀行で割り引いたときの仕訳
A社から受け取っていた約束手形1,000円を銀行で割り引き、割引手数料100円を差し引いた残額の900円が当座預金に振り込まれた。
〇次のような仕訳になります。
当座預金に振り込まれたので、当座預金を増やします。
手形を割り引いたときは、手形売却損(費用)が発生します。
受取手形は銀行に売ったので、受取手形を減らします。
〇当座預金が900円増えたので、貸借対照表の資産の部に+900円です。
(資産の増加)
〇手形売却損が100円発生したので、損益計算書の費用に+100円です。
(費用の発生)
〇受取手形が1,000円減ったので、貸借対照表の負債の部に+1,000円です。
(資産の減少)
8.お金を貸して手形を受け取ったときの仕訳
A社に現金1,000円を貸し付けて、借用証明の代わりに約束手形を受け取った。
〇次のような仕訳になります。
現金を貸したので、帳簿の現金を減らします。
お金を貸して手形を受け取ったときは、手形貸付金(資産)で処理します。
〇手形貸付金が1,000円増えたので、貸借対照表の資産の部に+1,000円です。
(資産の増加)
〇現金が1,000円減ったので、貸借対照表の負債の部に+1,000円です。
(資産の減少)
9.お金を借り入れて手形を振り出したときの仕訳
B社から現金1,000円を借り入れ、B社に対し約束手形を振り出した。
〇次のような仕訳になります。
現金を借りたので、帳簿の現金を増やします。
お金を借りて手形を振り出したときは、手形借入金(負債)で処理します。
〇現金が1,000円増えたので、貸借対照表の資産の部に+1,000円です。
(資産の増加)
〇手形借入金1,000円が増えたので、貸借対照表の負債の部に+1,000円です。
(負債の増加)