漁師のおじちゃんの話①

 

 

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漁師 tおじちゃん

おじちゃんは
夏の
イカ釣り漁と
秋の
真鱈はえ縄漁の時期に
毎年うちの船に乗る。

後の半年は冬眠する。
(53歳から船員年金受給していたから)

最初綺麗だった前歯が
漁時期に会うたび、一年ごとに一本づつ無くなっていき、
しまいには前歯が全部無くなってしまった。

 

 

 

漁師 tおじちゃん

おじちゃんは中学卒業後
うちの船に乗るまで
20年くらい
マグロや銀ダラなどの遠洋漁業一筋の
人間だった。

見た目はホビットをホームレスにした感じだが
漁師として猛者である。

指も両手で3本失っている。
それほど過酷な仕事を生き抜いた
おじちゃん。

だが九九ができない。

 

 

 

3

漁師 tおじちゃん

ある日
漁を終え帰港中
船が横波を受け大きく揺れた!

座って小休憩を取っている僕に
「ううぉ〜〜〜っ!」
という雄叫びと共に刃物を持ったおじちゃんが
覆いかぶさって来た。

幸い怪我は無かったが。

こんなアホらしい事故原因じゃ
労災も降りないよ。おじちゃん!

 

 

 

漁師 tおじちゃん

はえ縄漁は
縄の輪の中に入らないのが
鉄則である。

足を縄に巻かれ海に引きずり込まれるからである。

おじちゃんに何回も親父が注意していたが
聞かなかった。

ある日、
案の定、おじちゃんの足が
縄に巻かれ
おじちゃんの長靴だけがマジンガーZのように
海に飛んで行った。

 

 

5

漁師 tおじちゃん

おじちゃんは夏でも長袖シャツを着る。

僕はおじちゃんの腕にチラッと見える
「道」
というイレズミが気になってしょうがなかった。

ある日、
おじちゃんが何かの弾みで腕まくりした。

見えたっ!

「男と女の花道」いう文字が!

しかも超下手くそな刺青で彫ってあった。

 

  

漁師 tおじちゃん

おじちゃんは漁作業中
大をもよおすと
「なさげなくてがらに」

※情けないと言う意味です。

と言って船上のトイレで用をたす。

何が情けないかわからないけど

大をするのを「情けない」という。

何十回も聞いたが、

兄漁師たっきーも僕も未だに謎のままだ!

 

 

 

漁師 tおじちゃん

おじちゃんが、かんたん携帯を買った。

漁を終え帰港中、


「番号押して緑ボタン押して電話かける!」

おじちゃん
「ほう、ほう」


「電話終わったら赤ボタン押して電話切る!」

おじちゃん
「なるほど、」

何十回も教えたが、一回も覚えてくれなかった。

※実話です

 

  

漁師 tおじちゃん

ある日
なぜか、船のヘリにサンマが1匹落ちていた。

多分、サンマの群れの上を走航中偶然
うちの船に上がっちゃったんだろう。

カラスやカモメやネズミが突いたかも知れない
と思って捨てようとしたら、

その瞬間っ!

おじちゃんが猛ストップかけてきて
持って帰って食べた。

 

 

漁師 tおじちゃん

おじちゃんは
真冬でも長袖シャツ一枚と
チョッキ一枚で犬を散歩に連れて行く。
寒くないかなと思い


「おじちゃん、寒くないの?」

全身をガクガク震わせたおじちゃん
「寒い!」

ジャンパー着ればいいだけなのに・・・

でも、そこがおじちゃんの
いいところ。

 

 

10

漁師 tおじちゃん

おじちゃんは
銀ダラ漁でアラスカまで
遠洋漁業に行っていたらしい。

足し引き算、掛け割り算、九九
などはまるっきりできないが

絡まったはえ縄の縄と針と糸を
ほどかせれば天才的である!

複雑に絡まりあった縄の具合がなんとなく
一瞬で解るらしいのである!

たまげる!

 

 

 

 

  

 

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